人生終了のお知らせ
「死ね。」
「どちら様ですか？」
「私はお前を殺すために未来から来た。」
「･･･ロボット？」
「何故、私がアンドロイドだと看破した。」
「うわ、まさかの正解。」
弾幕シューティング
「何でわたしを殺そうとするの？」
「それが私の任務であり、存在理由だからだ。」
「そっか。」
「理解したなら、大人しく、撃たれて、殺されろ。」
「大人しく、撃たれて、死んだら、死んじゃうじゃない。」
「それでいい。それが、私の目的だ。」
「死んじゃうのはちょっとやだなあ。」
「お前が避け続けたりするから、手持ちの銃の弾が尽きてしまった。」
「それじゃあもうわたしを殺せないね。」
「いや、まだだ。」
「うわあ、手がレーザーっぽいのが出る銃に！」
「死ね。」
「やだ。」
「何故避ける。」
「死にたくないもの。」
「何故避けられる。」
「死にたくないもの。」
「返答としては不適切だ。」
「そうかな。」
「そうだ。お前の回避能力は一般的な人類のそれを、遥かに上回っている。」
「だって死にたくないし。」
「今度はプラズマガンのエネルギーが切れた。」
「今度こそ、もう殺せないね？」
「いや、まだだ。」
「まだなにかあるの？」
「銃が駄目なら、直に殴り殺すなり絞め殺すなりすればいいだけだ。」
「うわあ、絵的にすごいえげつない。」
「何故逃げる。」
「死にたくないもの。」
「待て、逃げるな。」
「待ったら死ぬじゃない。」
明朗闊達不明瞭
「何で私を殺そうとするの？」
「それが私の存在意義だ。」
「それはこの前聞いた。」
「ならば、何が聞きたいというのだ。」
「聞いていいの？」
「問題無い。お前はここで死ぬのだからな。」
「じゃあ聞くけど、何でわたしが死ななきゃならないの？」
「お前を殺すために、私が送り込まれたからだ。」
「答えになってなくない？」
「間違ってはいない。」
「わたしを恨んでる誰かが、わたしを殺すために送り込んだとか？」
「私にインプットされていた殺害理由の詳細な情報は、時空転移時に発生したエラーによって一部が破損した。」
「記憶喪失？」
「人間に当てはめるなら、類似した現象ではある。」
「結局何も分かんないじゃない。」
「聞かれたから答えたに過ぎない。正確な回答を持っているとは発言していない。」
「何も知らないのに、わたしを殺すの？」
「そうだ。」
「存在意義だから？」
「そうだ。」
「そっか。」
「おい、聞かせたのだから殺されろ。」
「そんな約束してないよ？」
がんもどき、おいしいです
「何してるの？」
「見て、理解出来ないか。」
「分かったら聞かないよ。」
「アルバイトだ。」
「それは見れば分かるよ。」
「理解しているではないか。」
「なんでコンビニでアルバイトしてるのかが分からないの。」
「建造物を可能な限り破損させず貴様を殺すのには、長距離からの精密狙撃が効果的だと判断した。
よって、スナイパーライフル購入のための資金調達だ。」
「そっか。」
「そうだ。」
「買えるといいね。」
「そうだな。」
「今、殺さないの？」
「建造物の破壊、無関係な人間の殺傷等、未来に影響を与えかねない大規模な破壊活動は出来ないように設定
されている。」
「そうなんだ。」
「この場で殺害の実行を試みれば、恐らく、お前の抵抗でコンビニは崩壊する。」
「そっか。」
「そうだ。」
「じゃあ、人混みとかの中にいたら、殺せない？」
「そういうことになる。」
「結構大変なんだね。」
「そう思うなら大人しく殺されろ。」
「店員さーん、おでんくださーい。」
「どれになさいますか。」
「がんもどき三つください。」
「合計で220円になります。ポイントカードはお持ちでしょうか。」
「はい。」
「･･･300円お預かりいたします。80円のお釣りでございます。ありがとうございました。」
「おでんおいしい。」
「お客様、レジの前でのお召し上がりは他のお客様のご迷惑になりますのでご遠慮いただけますでしょうか。」
「がんもどき、一個要る？」
「不要だ。」
「そっか。」
「それは食品なのか。」
「おいしいよ。」
「そうか。」
「この中に毒とか仕込んだらわたしを殺せたのにね？」
「他のお客様のご迷惑になる。」
「そうだね。」
「だが一応、今後の参考のために、この近辺で毒物、もしくは銃器を扱っている商業施設があるなら教えろ。」
「知らない。」
「そうか。」
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